皆さんは「サリサリストア」って知っていますか? いったいどんな店だと思います? 今回はフィリピンに来たことがある人なら誰でも知ってる「サリサリストア」についてシェアしちゃいましょう。
サリサリストアは、私たちフィリピンの文化のひとつとでも言えるものです。「サリサリ」っていうのは「ミックス」という意味で、まあ簡単に言うと「なんでもやさん」ですね。日本で言えばコンビニってとこでしょうか? だからサリサリストアでは色々なものを売っています。食材、ジュース、水、スナック菓子、調味料…とにかくなんでもあります(だいたいが食べ物関係です)。そして、私たちのスラムには四つのサリサリストアがあります。全部オーナーは違う人で、私の家にいちばん近いのはマナン・ジーナさんがオーナーの店です。
マナン・ジーナさんは店に来るすべてのお客さんの生活をちゃんと理解しています。ここはスラムですから、みんな生活がとても厳しいんですね。だから、ときには現金で払えない人もいるわけです。そんなことも彼女は理解していて、お客さんがお金を持っていないときは、「後払いでもいいですよ」なんて言ってあげたりします。だけど、あまりだらしないお客さんには「ダメです!」って厳しくビシッと言ったりもします。彼女はその辺のことがとても上手なんですよね~、私はいつも感心しています。優しいし、笑顔もいいし、みんなのことをよく理解している・・・だからお客さんも彼女をとても頼りにしているんですよ。私もお金が全然ないときは、ときどき彼女に借りたりすることもあります。
彼女のサリサリストアでは、食材が10ペソ~(約25円)、スナック菓子が5~15ペソ(7~40円)ってとこでしょうか。水も売っていますが、これはお客さんが持ってきた容器の大きさによって値段が違います。大きい容器に入れて水を買っていく人ほど安くなるんですよ。こんな感じで、彼女のサリサリストアでは、なんでもとても安く売っています。利益なんてあまりないそうです。
マナン・ジーナさんの店は、彼女が住んでいる家の一部になっていて、もう何年もの長い間そこで営業しています。だけど、店はとっても小さいんですよ。人ひとりがやっと入れるぐらいで、もしそこで寝転んだ人がいたら、もう身動きできないぐらい。それぐらい小さな店なんです。(でも、サリサリストアはだいたいどこもこんな感じで~す)
マナン・ジーナさんには家族がいます。とても優しいご主人とご縁があったんですよね。そしていつも一生懸命働いています。自分の家族だけじゃなくて、お姉さんの子どもの面倒まで見てあげてるんです、すごいでしょ? 彼女は今47歳で、身長は153センチ、体重は60キロぐらいかな? 彼女のカーリーヘアは肩まであってとても美しいんです。そして、メガネをかけています。あんまり文字がよく見えないらしいんですよね。
ご主人は44歳で、彼女よりちょっと若いんです。彼女がご主人と結婚する前、彼女にはすでに前の夫との息子さんがいたんですが、それでもご主人は彼女を受け入れて、愛して、そしてその息子さんをまるで自分の子どものように可愛がってるんですよ。彼女たち夫婦はもう25年も一緒にいるんですけど、残念ながら子どもには恵まれていません。とても欲しかったらしいですけどね。でも、それもきっと神様の思し召しなんでしょうね。その代わりにお互いとても仲がいいんです。
じつは私には夢があって、それは彼女のようなサリサリストアを持つこと! それはいつかきっとかなうと思っています。最初はとても小さな店からはじめて、少しずつ大きくしていきたいなと思っています。私たちがすべきことは、すべてのことを愛すること。そして、夢がかなうまでは色々なことを我慢することも必要なのかもしれませんね・・・。
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