修理屋さんって知っていますか? どんな感じだと思います? あなたの町にもあるかな? 今回はスラムにある修理屋さんのことをシェアしちゃいましょう。
修理屋さんは、もしあなたの車が壊れたときに、お世話になるところです。タイヤやブレーキなど、車に関することならなんでも修理してくれます。とても高級できれいな修理屋さんもありますけど、だいたいは下町のさわがしい道沿いにありますね。
そのうちの一軒は、私たちの家の近所にあって、従業員さんともとても仲良しです。彼らの名前はクヤ・ジョエル、クヤ・ジミー、クヤ・ジョンレイ、クヤ・トンヨーさんって言うんですけど、じつは彼らは私の亡くなった父と仲がよかったんです。彼らは私と町のどこかで会うと、「やあ!」って笑いかけてきてくれて、ときどきお話もします。彼らは私の結婚について色々アドバイスをしてくれたんです。クヤ・ジョエルさん以外は、みんな結婚していて家族がいます。
彼らはいつもとても長い時間、お店で働いています。給料はそんなによくなくて、だいたい1日200ペソ(500円)ぐらい。家族の生活費に足りないこともときどきあるそうです。でも、ときどきお客さんがチップをくれるので、それでなんとかやっています。彼らはみんな親切で、心が広いんですよ。
仕事の間、彼らはまるで浮浪者や、町の「道ばたで暮らしている人」と間違えそうなぐらい、とても汚いかっこをしています。そしてクヤ・トンヨーさんとクヤ・ジミーさんは、いつも私に結婚生活についての格言を言ってくれます。
「他の人に君の夫婦関係を壊されないように気をつけなよ。夫の話を良く聞いて、彼を立てるんだ。彼はいつも一生懸命君と子どものために頑張って働いてるんだからね。いい母であり、いい妻でいるんだよ!」って。彼らってまるで私の両親みたい!
クヤ・ジミーと、クヤ・ジョエルと、クヤ・ジョンレイは、店が用意してくれた部屋で暮らしてます。だけど寝室はとても狭くて、3人がギリギリ寝られるぐらいです。居間も一応あるんですけど、キッチンはないんです。でも電気代と水道代はタダらしいです。
店はとても広くて、車が6台も一度に修理できるほどです。スペアパーツを売っているコーナーもあります。だけどそのスペアパーツも完璧というわけじゃないんですけどね。夜になって門が閉まると、修理屋さんには見えなくて、まるで普通の家か駐車場のような感じです。
彼らは働いている最中はまるで浮浪者みたいな汚いカッコをしていますが、見た目なんて重要じゃありません。人にとって大切なのは、どうやって家族をしっかり養って、家族に必要なものを与えてあげられるか、ですよ。他の人に何を言われたって気にしない・・・そういう姿勢の彼らを、私はいつも尊敬しています。
だから・・・これを読んだ人は、いつもこのこと↓を心の中から忘れないで下さいね。
「人をみかけで判断しちゃダメ! 彼らはいつも汚いカッコかもしれないけれど、彼らが本当にどんな人生を送ってるかはわからないでしょ? 彼らを見かけで判断するんじゃなくて、彼らが素晴らしい人生を送れるように応援してあげてね」